F ローズオイルは “ブルガリアの金”

“花香の女王”と世界中の人々を魅了したブルガリアローズのオイルは、瞬く間にヨーロッパ全土にその名を轟かせました。その馥郁たる香りの誕生には、気候・風土だけでなく、最先端のコホベーション(2度蒸留法)と呼ばれるブルガリアの伝統的な蒸留技術が寄与したといわれています。オイル分離の機能と生産効率を向上させたこの伝統技法は、上質なオイルを生み、その後の飛躍的な発展にもつなげたのです。たった1グラムのオイルを抽出するのに必要な花の量は、なんと2,100輪。黄金色に輝く高価なオイルは、まさにバラがもたらす錬金術となり、いつしか“ブルガリアの金”と呼ばれるようになりました。


 
秘話 Fブルガリア文学の名作「バイ・ガニヨ」
【オイルでひと儲けした、おじさんの話−1】
田舎者で図々しい、粗野でケチなガニヨおじさん。教科書にも載っているブルガリア文学の名作「バイ・ガニヨ」の主人公です。彼の西欧旅行記を風刺的に描いた作品の中で、バイ・ガニヨがローズオイルを携えて行商に行く話が数多く描かれています。著者アレコ・コンスタノティヴのリアリティ溢れる描写には、ローズオイルの取引状況をのぞかせる場面も。物語は、オイルで財を成した彼が政治家になるという話で終わります。当時、上質なオイルの行商で一攫千金を手にすることは、夢物語ではなかったようです。

【オイルでひと儲けした、おじさんの話−2】

本書には、おじさんの行商の様子も描かれている。旅先の宿では「貴重品だぜ!純粋なローズオイルだ!香りが強くて、袋からでもわかるだろ!取られちまったら、困る!」と、荷物は預けずオイルの入った鞍袋を自分で部屋までもっていく。腰に巻いた帯には木彫りのローズオイルがギッシリ、コートには現金を入れる隠しポケットも縫い付けていた。売り方も大胆!アポなし訪問で、初対面の人に「奥様にいいですよ。知り合いにもススメて」と強引に押しまくる。図々しいのに、なぜか憎めない。独特のキャラを活かした売り方が功を奏したようです。

《バックナンバー》
 E ”世界一の品質“という快挙(秘話 Eブルガリアのバラの番人)
 D 収穫を祝う、バラ祭り秘話 D バラを謳う「野生のバラ」
 C 待ちに待った、バラの収穫秘話 C トゥリア村が人気になった!
 B バラを商う街、プロヴィディフ秘話 B秘密の商談“ロゼットカ”
 A ブルガリアの聖地“バラの谷”(秘話 A バラの谷のキャラバン伝説)
 @ 香りの女王“ブルガリアローズ”の 誕生(秘話 @ネビャスタタ【乙女の岩】伝説)

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