低温が続いた春の影響で開化が遅れ、今年の収穫は、例年より 1〜2 週間遅れのスタートとなりました。また、雨量不足となったバラ畑では、花の乾燥による香気成分の低下、中には蕾のまま開花しないものも見受けられ、良好とは言えない状況となっています。
こうした天候上のマイナスに加えて、いま、農家では、さまざまな問題に直面しています。
@多くの栽培農家では経費の増大により、畑へのケアが追い付かなくなっている
(蒸留所の自己所有の畑は従来通り維持管理が行われています)
A 乾燥による香気成分の低下で、花の価格も低下
B 労賃の値上がりによる労働力不足
C 燃料の高騰、肥料の値上がりなど、世界的なインフレによる原料高騰の影響
こうした状況から、今年のローズオイルの価格は2,000ユーロ UP という試算も出されています。最終的なオイルの生産量、今後のローズオイルの価格については、状況を把握し、再度ご報告いたします。1年に一度のバラの収穫を祝うカザンルック市のバラ祭りは、今年も5日に開催され、バラの女王も3日に決定しました。バラの国ブルガリアの人々は、コロナを乗り越え、これからを見つめています。